4月24日に三笠出版から発売予定の『職場の困った人をうまく動かす心理術』。
精神疾患や発達障害の人を「困った人」と表現していることが、差別的だと話題になっています。
また、本の内容のほかに、イラストについても物議を醸しているようです。
今回は、
・「職場の困った人」のイラストレーターは誰?
・「職場の困った人」の炎上理由は?
について調べてみました。

出版予定の本が炎上するって珍しいよね…
「職場の困った人をうまく動かす心理術」のイラストレーターは誰?
「職場の困った人を上手く動かす心理術」のイラストレーターは、芦野公平さんという方です。

名前 | 芦野公平 |
生年月日 | 1978年生まれ |
出身 | 秋田県 |
職業 | イラストレーター |
経歴
2005年〜:武蔵野美術大学の嘱託職員
2014年〜:フリーランスに転職
雑誌やテレビ、広告に数多く作品を提供しています。
Honda N-ONEカタログ
坂角総本舗130周年カタログ
新国立劇場「シリーズ 声」ビジュアル
田島木綿子『海獣学者、クジラを解剖する。』
瀬尾まいこ『傑作はまだ』
など多数。

デザインや色使いがとっても優しいテイストだよね
「職場の困った人をうまく動かす心理術」の炎上理由は?
「職場の困った人をうまく動かす心理術」がSNSを中心に炎上し、話題となっているようです。
「職場の困った人をうまく動かす心理術」の炎上理由として考えられるのは、
- 困った人を動物扱い
- ワードチョイス
- タイプ診断チャート
- 出版社の体制

ひとつずつみていこう
①困った人を動物扱い
「職場の困った人をうまく動かす心理術」の炎上理由一つ目は、困った人を動物扱いしていることです。
本の中では、
困った人=発達障害や精神疾患がある人たちをうさぎやシマウマ、猿などの動物として表現
しています。
一方で、困っている側は人間として描かれていることで差別的な表現ではないか、と批判を呼んでいるようです。
SNSでは、
人間しかいないはずの“職場”に猿や羊等の動物が描かれていますね。その意図はなに?
「心理術でうまく動かす」とか、動かす側を人間、動かされる側を動物で表現するあたりにもにじむ蔑視。
といった厳しい意見が多くみられました。
出版社からの指示
イラストレーターの芦野公平さんは、

動物に置き換えたのは出版社の指示だった
と発言しています。
芦野公平さんによると、最初の装画は双方とも人物として描いていたようです。
▼こちらに最初の装画が掲載されていました。
②ワードチョイス
「職場の困った人をうまく動かす心理術」の炎上理由二つ目は、ワードチョイスです。
この本の中では、「困った人」「尻拭い」など、読み手によっては疑問を持ってしまうようなワードがいくつか使われています。
- 精神疾患や発達障害をいくつも羅列して「職場に蔓延る困った人」というレッテルを貼っているよう
- 発達障害の人を「こだわり強めの過集中さん」、トラウマ障害の人を「心に傷を抱えた敏感さん」、病気で休職している人を「おやすみさん」などと差別的とも捉えかねない表現をしている
- 「心理術で動かす」という表現が相手に対して操作的

実際にそういった疾患を持っている人からしたら、この言葉選びは心にくるものがあるよね
③タイプ診断チャート
「職場の困った人をうまく動かす心理術」の炎上理由三つ目は、タイプ診断チャートです。
この本には、簡易的なタイプ診断チャートがついています。

この診断チャートに対して、
本来医師や専門家が判断すべき障害等について、診断チャートをつけて雑な判定させようとしてる
医師でもないのに「簡易版タイプ診断チャート」で人を何がしかの疾病があるように分類するのはどうかと思う
といった意見も出ているようです。
④出版社の体制
「職場の困った人をうまく動かす心理術」の炎上理由四つ目は、出版社の体制です。
先述した、困った人の動物表現や賛否分かれるワードチョイスなど批判の的となる要素がいくつかある本書。
この本が出版されるにあたって、
なぜ企画段階で表現に違和感を感じなかったのか
これが何人ものチェックを通過して決定してるってコンプラ的にどうなの
出版社と著者間で倫理的な擦り合わせがうまくいかなかったのかな
などと出版社の運営体制に疑問を持つ声が上がっていました。
「職場の困った人をうまく動かす心理術」に対して肯定的な意見も
多くの意見が上がっている「職場の困った人をうまく動かす心理術」ですが、肯定的な意見も見られました。
お金を出してでも解決したい人が一種の方法として参考にする、悪いことには思わない。実際職場にはこういう困った人は多くいるし、今は特に需要あるのでは
タイトルを差別と見る向きがあるけど、職場で『困った人だな』と感じる人々が実際はどのような性質の方々でどう付き合っていけばよいか、という理解を進めるための良書かもと思った
表現の自由があるんだから、この本には何の問題もない
本の内容としては、職場内での人間関係や業務を円滑にするために有効的なものなのかもしれません。
ですが、言葉の表現に対してマイナスな感情を持ってしまう人が多いことも事実のようですね。
まとめ
以上、「職場の困った人をうまく動かす心理術」のイラストレーターや炎上理由について調べてみました。
かなり賛否分かれる本となっているようです。
著者である神田裕子さんは、Xのネガティブな意見には目を通さないという姿勢を貫いているようです。
出版社に抗議文を送ったという声もありましたが、どのような対応となるのか気になるところです。